HOME 魚探ラボ カートップボートに送受波器を取り付けてみた
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振動子の取り付け位置は、船外機や生簀のスカッパーなど泡が発生する場所を避け、出来るだけ平行な面に取り付けます。 今回私のボートではトランサムドーリー(移動用の車輪)の軸よりも少し外側に設置することにしました。
取り付け位置が決まったら、取付金具の穴位置となる場所にマジックでマーク。
マークした部分に電動ドリルで穴を開けます。
ボート本体に穴を開ける場合は、ボート内部に空気室など、取り付けできない場所になっていないか確認をしてから作業を行います。
ネジ部からの浸水にならないよう、あらかじめコーキング(シリコンシーラント)の充填を施します。
この作業をしないとボートにわずかながら浸水してくることがあり、気が付けば足元が水浸しになることも!必ずコーキングの充填を行うようお勧めします。
シリコンが乾かないうちに振動子本体の取り付けを行います。
この作業では振動子の受波部とボートの船底が平面になるようにセットしなければなりません。コーキングが乾かないうちに取り付けなければならないため、速さと正確さが要求される重要な作業となります。
振動子とボートのトランサム(ボトム)にはわずかながら隙間が出る場合があり、この隙間が泡噛みの原因となるため、隙間とくぼみとなる部分にコーキングを充填して面を平面に均します。
この作業では振動子の受波部にコーキングが付着しないようにマスキングテープで養生を行い、必要な部分のみ充填できるように作業を行います。
マスキングは写真のように必要となる部分の養生を行い、コーキング剤を充填する場所のみが露出するようにしています。
シリコンシーラントの充填を行います。
このときに必要なことは、ボートの船底と振動子の油分を十分に取り除きシリコンの密着性を上げること。汚れや油分が残っているとシリコンが剥がれたり、泡の発生を起こす場合があるので慎重に作業を行います。
充填したシリコンシーラントをゴムへらで面が均一になるように均します。
綺麗に仕上げるコツは何度も均すのではなく、少ない回数で面を均すこと。あまり作業に時間をかけすぎるとシリコンが硬化し始め、面を綺麗に仕上げることが出来なくなります。 早く・綺麗に、を心がけて作業を進めます。
充填したシリコンは、早いものでは数十分から硬化が始まります。
ある程度乾くまで触らず待ちます。
振動子と平行して水温センサーも取り付けを行いました。コードの配線や取り付け位置を近い場所にすることで配線処理のわずらわしさも解消できます。
今回は振動子の取り付けのネジの一部を利用して、余分な穴あけ作業を増やさないようにしました。
コーキングが概乾燥したところでマスキングテープをはがします。このときにコーキングを厚塗りすると泡噛みをすることがあるのでマスキングをはがしたあと、大きな段差が出ていないか確認します。
もしも段差があるようならもう一度コーキングを取り除き、新たに充填を行う必要があります。
配線コードは市販の配線処理のカバーを使用。
コードの露出を控え、ボートの美観も損なわないように処理をしました。
カートップボートの場合の振動子取り付け位置は、ボートを車から下ろしたり乗せたりする際に振動子の破損につながるような場所を避けて取り付けること、またセンサー部分は荷の掛からないように配慮することが必要です。
トレーラーを活用する場合も同様で、バンクなどの位置によって振動子の破損につながるような場所への取り付けは避けるべきです。
平成11年夏、四級小型船舶免許を取得
「ボート釣りを通して、マナーやルールを守り海をきれいに!」をモットーとするミニボート釣りクラブ「進船組」を運営。 近畿を中心にミニボートの楽しさを伝えるとともにルールやマナーの啓蒙活動に力を入れている。