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魚種ごとの反応

アマダイを追う vol.3

GPS魚探画像からどんなことが解り、どんなことが推測できますか?

アマダイ狙いにおいて底質判別機能は大変重宝します アマダイ狙いにおいて底質判別機能は大変重宝します

スパンカーによるエンジン流しにて時速0.3ノットのスピードで進めながら撮影(画面キャプチャー)したもので、周波数は200キロヘルツ、底質判別機能をグラフィックモードで表示しています。

この画像からは以下のような情報が得られます

  • 水深69.2メートル
  • 底質はMUD(泥)
  • 海底がほぼフラット(平坦)
  • 魚の反応が見当たらない

この画像はアマダイを釣った実績ポイント付近で撮影したもので、画面左側のGPSチャート上のPT00006~PT00009の黄色い4点が実際にアマダイを釣り上げたポイントです。

アマダイは海底に巣穴を作って棲息しているので、巣穴を作りやすい底質「泥」が好ポイントの目安となります。

従来、ボート上に居ながらにしてこの底質を判別するのはかなり熟練を要しました。

岩礁や砂地なら海底ラインから下側に伸びる'尾引き'の長さを相対比較することである程度は判別できたのですが、砂と泥を判別するのは困難でした。

しかしながら、昨今のデジタル魚探は技術の進歩により、難しい底質判別も機器が判別してくれるので大変重宝します。

この画像を撮影したフルノGP-1870Fにも底質判別機能があり、このアマダイポイント周辺でも、海底底質を「MUD」(=泥)としっかり表示してくれました。(右画面下側の灰色部分)。

スパンカーを使ったエンジン流しでは風向きが目まぐるしく変化するような状況ではボートの流れる方向が変化しやすく、広範囲を探る上でメリットのあるものの、好ポイントを外れてしまうリスクと背中合わせでした。

その点、ボート上にいても、常に自船直下の海底底質をウォッチングすることができていれば、ポイントを外すことなく、効率よく攻めることが可能です。

今回のアマダイ釣りでは海底判別機能による底質表示が「MUD」であることを確認しながら、ボートを流し続けることで、短時間ながら釣果に恵まれることができました。

  • 釣ってよし、食べてよしのアマダイは冬の人気ターゲット 釣ってよし、食べてよしのアマダイは冬の人気ターゲット
  • このようにアマダイの実績ポイント周辺では「MUD」(=泥)と表示されました このようにアマダイの実績ポイント周辺では「MUD」(=泥)と表示されました

著者紹介

友恵丸・友恵丸III 船長 小野 信昭 さん

FURUNOフィールドテスター / DAIWAフィールドテスター / 月刊ボート倶楽部ライター

北は北海道から南は沖縄まで全国を飛び回りボートフィッシングを楽しむアングラー。スキューバーダイビングも経験豊富で、水中を知った上で行なう魚探の解説には定評があり、各地で行なうボートフィッシング講習も人気が高い。また、ボートフィッシングにおける安全面やルール、マナーの啓発にも力を入れており、自身が開設するウェブサイトやボート関連雑誌で古くから呼びかけている。著書「必釣の極意」、共著「魚探大研究」。