青物を追う vol.6

この魚探画像からどんなことが解り、どんなことが推測できますか？

宙層の魚群反応が途中で途切れているのは外敵が襲い掛かることで群れが一時的に散ったことだと推測できる

この魚探画面は、スパンカーで風を受け、舳先を風上に向けたままドテラ流しを行ないながら撮影（画面キャプチャー）したものです。魚探から発信する超音波の周波数は50キロヘルツと200キロヘルツで、それぞれ画面の左側と右側に示してあります

このポイント付近では魚探画面に映っているように宙層と底層に魚群反応がありました。その魚群の正体を確認するためサビキ仕掛けを下ろしたら、宙層にてアタリが到来。ウルメイワシが鈴なりに釣れ上がり、宙層の魚群はウルメイワシと判明しました。次は宙層のウルメイワシが掛からないようサビキ仕掛けを速く降下させ、底層の魚群を狙いました。しかしながら、魚探画面には魚群反応が映っているものの底層の魚は一切掛からず、その正体を確認することができませんでした。おそらく、サビキ仕掛けにも掛からないほどの小魚の群れだと想像できます。

その後も宙層のウルメイワシは釣れたのですが、時々パッタリ途絶えることもありました。そして魚探画面に映るウルメイワシの魚群反応が途中で途切れていることやその付近にはアキュフィッシュ機能による単体魚の魚体長表示があることに気づきました。

イワシ類の大きな群れに外敵となる大型青物などが襲い掛かると魚探画面ではこのように魚群が一旦途切れる表示となりがちです。
逆にイワシ等の魚群反応の表示が途切れることがない場合や、群れの密度が均一の場合には外敵に狙われておらず大型青物などが近くに居ない状況と判断できます。
今回は大型青物の存在が疑わしかったので60グラムのメタルジグをセットし、チョイ投げしました。ジグが海底付近にまで降下したところで、ワンピッチジャークをスタート。何回か繰り返しているうちにロッドが大きく曲がり、画像のワラサが釣れ上がりました。

青物はたとえ大型のものであっても、群れの大きさや回遊する速さによっては魚探には映りにくくなるので、青物が好んで捕食するイワシ等の魚群反応を探すことと、その魚群の映り方の変化を感じ取ることでこのように青物をゲットできるチャンスが巡ってきます。