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魚探の仕組み

海底のオビキ

魚探画面上の海底線の上下幅は、釣り場によって長くなったり、短くなって表示されます。この上下幅は海底の硬さに応じて変化します。通常、船底から発射した超音波のうち、もっとも強く反射するのは海底からのものです。このため海底からの反射波は強力な信号として、画面上に赤茶とか赤色系で表示されます。魚探では、この強い海底からの反射信号強度を活用して海底質を見分けることができます。魚探画面上において、海底線の最上部から下方向に伸びている長い線分は、尾びき(オビキ)と呼ばれています。このオビキの長さで海底質を判別します。

まず、海底からの反射波が強い場合はオビキが長くなります。これは海底質が硬いためです。ですからオビキが長い場合は、岩盤とか岩礁などの硬質の海底であることがわかります。逆に、オビキが短い場合は、海底からの反射波が弱くなります。これは海底質が柔らかいためです。よって、オビキが短い場合は、砂地などの海域であることがわかります。なお、オビキの長さは探知周波数によっても異なります。基本的には、低周波の場合は長くなり、高周波の場合は短くなります。オビキは長い方が見分けやすいため、50キロヘルツなどの低周波探知画面で見分けるようにします。

キス釣りなどでは岩礁付近の砂地を狙うことがありますが、海底オビキの見分けで砂地の判断が容易となります。

オビキの映像

岩場など格好のポイントでは海底反応は強く現れます。これは海底が硬い岩盤のためで、当たった超音波は強く反射して返ってくます。このとき海底映像は長く表示されます。このため海底線の長さ(尾びき)で底質が判断できます。逆に短い海底線の場合は反射信号が弱いことから砂地であることが分かります。

著者紹介

マリンギアライター 須磨 はじめ さん

神戸市須磨区在住

「ボートフィッシング」では、「すぐに役立つ電子機器解説」の連載を持つ。
著書:「電波航法機器」「電波機器と超音波機器」「魚探・GPS100%使いこなしブック」他