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魚探の仕組み

停船中の魚群反応

さて、停船しているボート上で見た魚探の魚群反応はどのように出るのでしょうか。いま、自船が大きな岩場上でピタリと止まっている場合を考えてみましょう。

魚探は作動中であり、画像は順次、右端から左へ左へと送り出されています。そして、いい形の魚群が岩場上を遊泳してきたとき、魚探画面上では今まで何も映像が出ていなかった部分に、魚群反応が現れ始めます。

仮に、今、魚群がピタリと岩の上で止まったと仮定したとき、魚探画面上ではこの魚群の反応が表示し続けます。魚探画像は右端から左へ左へと送り出されてゆきますから、魚群反応は表示されたまま左へ左へと移動します。

このとき、自船と魚群との位置関係は図のようになっています。自船は停船していますから、船底から超音波を発射する送受波器と岩場の魚群との距離は、時間経過に関係なく一定となります。

ですからこれはヒトカタマリの魚群ではあるものの、画像上では長い魚群として表示されることになります。もちろん、デコボコした海底もほぼ一直線の映像として表示されることになります。このまま長い時間が経過しますと、すごく大きな魚群が出現したのではと錯覚することがあります。

著者紹介

マリンギアライター 須磨 はじめ さん

神戸市須磨区在住

「ボートフィッシング」では、「すぐに役立つ電子機器解説」の連載を持つ。
著書:「電波航法機器」「電波機器と超音波機器」「魚探・GPS100%使いこなしブック」他